有機栽培のお茶は「慣行栽培」のものに比べ、葉の表面を覆っているクチクラ層が厚く、製造途中で粉砕しにくいので、抽出されにくいです。そのため比較的、淡い色で、味も淡白でサラッとしているように感じますが、甘みが豊富でまろやかで、苦み・えぐみが少なく、何度でも抽出できるのが特徴です。

お茶の味は、茶葉の品質はもちろん、淹れ方でもおいしくなります。ここでは基本的な淹れ方を、ご紹介します。

上級のものほど、旨み成分（アミノ酸）を豊富に含むため、渋みを抑えて旨みを充分に引き出すよう、低温（約70〜80℃）で長め（約２〜３分）に抽出します。中級のものは、渋みも適度に楽しむため、やや低温（約80〜90℃）で短め（約１〜２分）に抽出します。ポットのお湯を一度、湯冷ましや湯呑みへ注いだ後、茶葉を入れた急須へ移すと、適温になります。
新茶など収穫初期の茶葉は「みる芽」（やわらかい若い芽）なので、４〜５煎目まで抽出できますが、通常は３〜４煎目くらいまでお楽しみいただけます。
冷茶として、冷蔵庫で冷やしたり、濃いめに淹れて氷の入ったグラスへ注いでも、美味しくいただけます。

高温で淹れても、渋みや旨みは強く出ません。香りを出すために、熱湯を急須へ入れ、約１〜２分抽出します。
３〜４煎目くらいまで、変化していく風味を楽しめます。

急須の場合は、番茶・玄米茶と同様に、熱湯で約１〜２分抽出します。
煮出しの場合は目安として、やかんで水1Lを沸騰させ、お茶約10gを入れ、約５分間、煮出してください。あくまで目安ですので、濃く出てしまった場合は、水と茶葉の量を加減してください。
冷蔵庫で冷やしても、美味しくいただけます。